〈倶子オフィス〉このごろ…16

December 2005
   

〈Kahori Maki 個展「箱庭」〉

Kahori Maki 個展「箱庭」で
  

アートの森に迷いこんでいました。このときわたしは、牧かほりさん描く
薔薇たちの贅にひたりきって、その甘美を呼吸していたようです。
迷いこんでいたいときがあります。探してもらいたくないときがあります。
 
  


  

November 2005

〈千振り センブリ

寒風山 (Akita・Oga)
  
 

このセンブリ(千振り)は、全体でも小指ほど

地面から直接花が咲いている……そのように思えるほど花には背丈がありません。
寒風山の山肌に吹きつける風のためです。芝生の丈が千振り
(センブリ)の丈。
それは小指の丈でもあるのですが。千振りのような詩を書きたい。
千度
(たび)振りだそうとも苦さがのこる、なおのこるというような。

〈蒲公英 タンポポ

旅立ちの蒲公英

 うすくなった羽根を重たげにふるわせる十一月の蝶や、陽だまりの蒲公英や紅詰草に
「……おまえたち、咲き遅れてるね」と云いかけて、もしや、とわたしは言葉を
あらためました。あえていまを咲いている? あえて凩をききにきた?
 
  


  

October 2005

〈10月の露草〉

もう10月というのに露草が。露草とは朝露の意と思われるが、それは入梅の
ころから咲きつづけている夏の花。蒼いろは秋の瞳
(め)になっている。

黄色にのびた雄蘂は……それには驚いてしまうのですが、役に立つのは
前に突きだした二本のみ。残る四本は装飾。なんという蒼と黄の絶妙。
……今朝を咲いているのよ。大事なきょうという日。いまかぎりを。

10月の露草


  

September 2005

〈記憶〉

宿の、寝巻に結んだ帯の朱いろがシーツに滲んでしまったほどの尋常ならぬ
寝汗であった。鳥海山 (2,236m) 登山の朝のことである。山頂に立って
目眩をおぼえたのは、あれは、夢のつづきであったか、希みであったか?

それにしても、夏の終わりのこのけだるさはどうしたことだろう?
そんな記憶をつれてくる。

傾斜にみとれて


  

August 2005

〈蝶〉

連日の酷暑ではあるが、朝のうちはまだ涼しい。そのような朝、ベランダに、わたしの
まえに、そのはいた。大きさに驚いた。それから黒と白の迫力。そしてそれから、
その蝶とわたしはほとんど触れるかどうかの真近かさで15分ほどを向かいあった。

物事が大きく変化するとき、「毛虫が蝶になるように」という。身のまわりにそのような
気配がつづく。とうとうその時期? わたしはなおも蝶に問う。あなたは誰? 連れなの、
父なの? 月遅れ盆の入り日であった。

  
   


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