〈船木倶子の詩〉

  

 

  

燃えている花のいろが涼しいのは と

わたしにはいぶかしかった

いちめんの野のむれる陽盛りに

その一茎の罌粟

  

燃えるとは ほんとうを燃えあがるとは

(はて)のしずけさ

  

              「真夏の牡丹雪」

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