〈船木倶子の詩〉

 重なる

    

いのちの盛りに死者になるまえ
新たないのちが重なるが

宇宙さえも終(つい)はある そのとき
死んだものたちも死ぬのだろうか
死んだものたちのかつての呼吸は
どこに重なるのだろうか

すべての生は死に重なり
うたはやがて哀しみに

はらはらと櫻が散り敷く
悠久が冷えて重なる

   

                  詩集「いのちが透ける」

いちめん散り敷く


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