船木倶子の詩〉

   逝く季節に

     

余韻のなかを通りすぎていく
すすきのかわいたきぬずれは
みまかることなく季節のおとずれ

すぎていったわたしのいくつかの秋に
うづくまる心は どうして
生きながらえていたいものか

いま ひときわ高い風が生まれ
うめきながら旋回をくりかえす
目のなかの白い穂波を
朽ち葉色した細い雑草を

やがてはこうして終えるわたしの生涯を
秋の吐息に試みる
すべてが逝く時間の戯れのうちに

       

               「詩芸術」1970 Feb

  

  


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