〈倶子オフィス〉このごろのわたし 36
October 2008
〈落柿舎 らくししゃ〉
落柿舎を訪れたのは六月。そこは俳人・向井去来の草庵。去来は松尾芭蕉の高弟でした
から、芭蕉も三度訪れています。落柿舎には投句箱があって、訪れたひとは
詠んだ句を……わたしも一句納めてきました。
きょう、季刊誌「落柿舎 秋季号190号」(落柿舎保存会)が郵送されてきました。そこには
投句されたなかからの収録の句が掲載されています。全国から訪れていたであろう
人々のそれぞれの想いが感じられて、しばし読みかえし、ひたりました。
写真の左側は玄関になっていて、ここに吊るされた蓑と笠は
「只今、在宅しています」という意。だけれども、あれから(1704)は;
庵主の旅の永きを五月雨る 倶子
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
「14人と5匹の越冬隊 1年遅れの本観測 南極観測第3次越冬隊の記録」
「理由はどうあれ、結果的に犬達を越冬計画破綻の犠牲にしてしまったことは悲しい。
しかしここで忘れていけないのは、彼らは調査旅行の輸送力として立派な働きをしたこと
である。今までは死を悼むだけで、その功績を讃えたことばをあまり聞かない。
私がここで、関係者の間でしか語られていない犬の名前を、1頭1頭克明に書いたのは、
彼らを樺太犬という集合名詞でなく、それぞれがボツヌーテン山の人類初登頂に、
プリンスハラルド海岸やプリンスオラフ海岸地帯の地理・地質調査に存分の働きを
してくれたことを、多くの人に認めてもらい、彼らの話を哀歌としてではなく、
讃歌として残したいからである。(若井)」(本文より)
そしてこの本には第1次越冬をつとめた22頭のワンちゃんたち全員の名前が紹介されて
いる。わたしは何よりもまず、そのことに胸を打たれる。
(第2次越冬計画はやむなく断念された。いや、タロとジロの2頭の越冬隊員(犬)が
いたのであった。第3次越冬隊はそのことを目の当たりにした)
「14人と5匹の越冬隊 1年遅れの本観測 南極観測第3次越冬隊の記録」
本文298ページ、写真218枚、表・図20枚。
発行:南極観測第3次越冬隊 編著:若井 登、小口 高
頒価: 2,500円
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………
足下でなにかが跳んで…… バッタでした。まあ、親亀の背中に子亀を乗せて!
帰宅してから調べてみましたら オンブバッタ とありました。あれは番(つがい)?
先人の観察眼のするどさに、名前の由来にまたもや脱帽!
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………
Index・ このごろTop 〈13・14・15・26 33・ 36・ 37・ 43・53 ・65・ 66・ 67・ 68 ・Now〉
Copyright Tomoko Funaki. All right Reserved.